電子マネー、QR コード決済の浸透やBitcoin などの暗号資産(Crypto-assets)の取引拡大など、金融のデジタル化が注目を集めています。
そうした中、中央銀行でも、既存の物理的な現金を代替・補完する決済手段として、中央銀行自らが発行するデジタル通貨(CBDC: central bank digital currency)の検討を進展させています。
こうした状況を踏まえ、CBDCの基礎およびその金融システムと金融政策への影響について理解を深めることを目標とします。
第1回目は、CBDCの基本的な特徴や構造、およびその理解の基礎となる貨幣論の基礎を解説した上で、金融システムへの影響を議論しました。第2回目は、CBDCの基本構造について簡単に振り返った上で、主として金融政策面への影響を検討していきます。金融市場調節等の金融政策の運営は本質的な変革を迫られるのでしょうか。CBDCへの付利によるマイナス金利の実現は、果たして、名目金利の実効下限制約を乗り越える解決策となるのでしょうか。そうした疑問について考える道筋を考えていきたいと思います。
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